2011-03-03

THE SOUND OF 90's

中学時代に通っていた塾の先生に高校の合格祝いとして譲ってもらったDENONのレコードプレーヤーがきっかけで、僕のレコード収集は始まった。

といっても、最初は何処に行けばアナログ盤が買えるかさえも分からなかった僕は、母親が若い頃に聞いていた僕が今でも苦手なタイプ(ディスコティック)のソウルミュージックや、退屈なグループサウンズを我慢して聴いていた。
←このタイプ・・・

高校入学当時の僕の愛読書がロッキンオンから米国音楽に、ホットドックプレスからrelaxに代わっていき、お洒落な感じ(オリーブ的)なレコードを聴きたくてウズウズしていた(部屋で先に挙げたレコードを流していると、母親が入ってきて「あの頃はこれで踊ったものよ~(腰をクネクネ)」的な話を聞かされるのが嫌だったし)。
そんなある日、フラリと立ち寄ったそごうのヴァージンメガストアの一角に申し訳程度に並べてあったアナログレコード、もちろん、まだ知識も全然ないし、知らないレコードばかりだったけど、その中一際目に留まったのが、コレ。
元電気GROOVEの砂原良徳が勝手に作ったパンナム社のノベルティアルバム。


ジャケットのデザインもカッコいいし、僕は迷いも無くそのレコードをレジまで持っていった。
…そう、ヴァージン・レコードでレコード・ヴァージンを捨てたのである。

家に帰って盤を取り出すとPANAMのロゴが描かれたピクチャー盤仕様に高まるテンション、ターンテーブルにセットして、そっと針を落とすと…

砂原良徳 / sun song

…ん?んん?回転数間違えたかな…ってくらい(その当時は)退屈な(今じゃ最高な)ストリングスの音。
元電気GROOVEっていう勝手に思い浮かべていた音とかけ離れていたし、それまで聴いてきた音楽と全く違うベクトルの音楽ってことで、…きっと大人になれば分かる、聴いていれば大人になれると信じてしばらく聴いていたけど、結局僕は再び母親ソウルに針を落とすことになりました。

それから何年か経ち再び聴いてみると、何かが以前と違い、耳から離れなくなりました。
いまではすっかりお気に入りレコードです。
しかし、そんなこんなで気づいたら大人になりそびれてしまいました。